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社長メッセージ

新しいスーパーマーケットを創りながら成長事業の拡大と効率改善を図っていきます。代表取締役会長兼社長 田代正美

第59期の営業状況をご説明願います。

 持株会社体制による初年度決算は、概ね期初の計画に沿った増収増益を果たし、営業収益および各利益段階において過去最高を更新しました。
 事業別の状況についても、全てのセグメントで増収増益を果たしています。特に、過去最多の出店により純増30店舗となったドラッグストア事業と、大型店展開で専門性強化を打ち出したホームセンター事業が二桁増益となり、業績を牽引しました。
 また、新業態のフィットネスジムが軌道に乗ったスポーツクラブ事業が好調に推移するとともに、小売事業の規模拡大に対応した流通関連事業が、引き続き全体の利益を下支えしています。
 主力のスーパーマーケット事業は、出店を9店舗にとどめましたが、11店舗の改装を実施し、既存店の競争力強化に注力しました。2015年8月には、5ヵ所目の精肉加工施設となる可児プロセスセンター(岐阜県可児市)が稼働し、バロー全店への精肉供給体制を整えたことから、店舗業務の効率化や生産性改善につながるバックシステムとしてのインフラ拡充がひとまず終了しました。
 スーパーマーケット既存店の状況は、客単価が前期比1.1%の上昇を示したものの、客数は同1.3%のマイナスとなり、売上は同0.2%減にとどまりました。スーパーマーケット事業全体の業績は、前期以降の新店の寄与とタチヤの競争力向上がカバーし、増収増益となりました。

事業環境の変化をどのように捉えていますか?

 スーパーマーケットをめぐる状況は、近年大きく変化してきています。お客様は、生活圏の中での買いやすさを重視し、食生活においても簡便さや即食性を求めるようになってきており、それがドラッグストアの台頭にもつながっていると思われます。
 かつてのスーパーマーケット同士の競争環境においては、商圏内でのドミナント強化が有効な戦略でしたが、ドラッグストアなど異業態との競争においては、商圏を広げて遠方からお客様を店舗に呼び込むことに加え、客層を厚くすることが必要になってきます。そのためには従来のスーパーマーケットと異なるカテゴリーキラー的な要素が不可欠であり、当社グループは、そこに生鮮の強みを打ち出していくべきだと考えます。
 これまではバックシステムとしてのインフラ拡充に力を入れてきましたが、今後のスーパーマーケット事業はフロント、つまり店舗の強化に向けて経営資源を投入し、お客様の変化を捉えながら売り方を変えていくことで、新たな需要を創り出していきます。

持株会社体制と中期経営計画による展開は?

 2015年10月1日付で実施した持株会社体制への移行は、グループ経営のあり方を変え、ガバナンスが機能した、効率的かつ機動的な事業戦略を通じて、企業価値の向上を実現することが目的です。これからの競争に勝てる新しいスーパーマーケットを創り上げ、同時に市場のニーズが高まっているドラッグストアやホームセンターの拡大を果たしていく上で、持株会社としての機能をいかに発揮できるか。そこに企業価値向上の成否がかかっています。
 当期からスタートした中期3ヵ年経営計画は、これまでの規模拡大によって生じた歪みを是正し、収益性を重視しつつ、持株会社体制が目指す新たなグループ経営の基盤を確立していくものです。その重点施策として、スーパーマーケットの既存店強化やインフラの効率的活用を中心とする「構造改革の推進」、ドラッグストアとホームセンターの業容拡大を目指す「成長ドライバーの育成」、ガバナンスや人材面の拡充を図る「組織基盤の強化」の3つに取り組んでいます。
 「構造改革の推進」では、新しいスーパーマーケット像として、生鮮カテゴリーキラーとしての強みを持つ「EDLP (エブリデイ・ロー・プライス)」 スタイルへの転換がテーマとなってきます。しかしこの転換は、各店舗に高い販売技術をもつスタッフを置く必要があり、時間のかかる取り組みです。
 そのため当社グループは、「組織基盤の強化」の一環として人材面を拡充すべく、教育研修施設の設置を進めており、採用の拡大とともに、今後求められる優れた店舗スタッフを確保していきます。
 また「成長ドライバーの育成」において、現在ドラッグストアとホームセンターが順調に拡大していますが、将来的にはスーパーマーケットを再び成長ドライバーとして位置づけることを考えています。

今期(第60期)の見通しはいかがですか?

 今期は、ここに述べました新しいスーパーマーケットを創る取り組みを進めながら、ドラッグストアとホームセンターについても競争力あるフォーマットの確立に注力していきます。 また、近年整備してきたインフラを効率的に活用し、持株会社による経営資源の最適配分を行うことで、収益性の改善を図ります。
 新規出店はグループ全体で62店舗を計画し、そのうちドラッグストアは、当期の出店数を上回る40店舗を予定しています。
 以上を踏まえ、今期の連結業績は、営業収益5,200億円(当期比4.5%増)、営業利益184億円(同10.3%増)、経常利益194億円(同10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益115億円(同6.9%増)を見込んでいます。

財務政策と株主還元についてお聞かせください。

 2016年4月、総額100億円の無担保社債(年限5年・利率年0.250%)を発行しました。現在の低金利下において、銀行借入れによる資金調達コストが低下していますが、当社グループの財務政策としては、資金調達環境の変化に備えて、調達手段の多様化を意識しています。また資本構成についても、デット・エクイティ・レシオ0.9倍以下に加え、自己資本比率40%を目標とし、当期末現在の同38.5%からさらなる改善を図ることで、さまざまな変動リスクに対応できる財務体質を確保していきます。
 このたびの期末配当は、好調な業績等を踏まえて予定より1円増額し、1株当たり19円とさせていただきました。これにより中間配当の同17円と合わせた年間配当額は、前期比3円増配の同36円(配当性向17.2%)となりました。
 今期の年間配当額は、同40円(中間同19円・期末同21円)を予定しています。中長期目標として掲げる配当性向25%を目指し、引き続き業績の向上と還元水準の拡充に努めてまいります。
 株主の皆様におかれましては、当社グループの着実な成長をお見守りいただき、これからも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。